第34回シマウタ研究会のお知らせ

法政大学沖縄文化研究所　
第三十四回奄美シマウタ研究会　は、以下のとおり開催いたします。

＜日時＞
2018年６月２０日（水）18:35～21:00　
＜場所＞
法政大学市ヶ谷校舎 　ボアソナードタワー７階　BT７０５教室"
＜参加費＞
1,000円
＜講師＞
持田明美（当研究会世話人、島唄ユニット「シーサーズ」主宰、琉球古典音楽安富祖流三線教師・胡弓師範）／酒井正子（奄美沖縄・歌文化研究）

＜プログラム＞
１、死者を降ろして語らせるフズぬ祝（去った人の祝い、和泊町国頭集落）'99年酒井調査
　　死者を降ろすハミぬ祝（神アシビ）知名町上平川での聞き取り　持田調査

２、今井アキさんの占い（知名町田皆、'82年芸大民族音楽ゼミナール収録）

３、語られる創世神話　知名町屋子母のユタ（高田カネさん）の島建てシンゴ　
　　→残された録音を元にシーサーズで映像をつけて再演した島建てシンゴ

４、ユタと羽衣伝説とミカル口説

沖永良部島には奄美大島同様、かつてはノロ（祝女）、ユタ（巫者）がおり祭祀や信仰儀礼を取り仕切っていました。明治になってノロ制度は廃絶されたが、ユタは民間で根強く信仰され、昭和になっても各集落に数名のユタが存在し、病気治療や先祖の口寄せ、屋敷や墓の清めや祓い、困りごと相談などを日常的に行っていた。
現在、ユタは数えるほどとなっており、それも島外から来た人が多く、島の伝統を引き継ぐユタはいないという。　ユタが執り行う儀式では呪詞や祝詞が詠みあげられる。単調な旋律にのせて神への願い事などが語られる。口寄せでは柴叩きをしながら繰り返し歌ううちに、死者の霊が憑依し、ユタの口を借りて死者そのものが語り出す。ユタによる原初的なウタとカタリの世界をみてみたい。

☆今回は、1990年より沖永良部島に通い、お年寄りたちからシマ唄を習って演奏を続ける持田明美氏が担当します。'66年に先田光演（みつのぶ）氏が初めて報告した「島建てシンゴ」は、民間の巫者が伝承する壮大な国産み神話として話題になりました。シーサーズの再演は、原初の光を現代に蘇らせるものです。

◎プログラムや場所等、多少の変更や異動については、本ブログの最新情報をご覧下さい。
◎席と資料に限りがあり、参加は予約の方優先です。定員になりしだい締め切る場合がありますので、できるだけ１週間前までにご予約ください。なお　キャンセルの場合も　ご一報ください。

■お問い合わせ・お申込み
・コメント欄からどうぞ。　（コメントは非公開にしましたので、個人情報は表示されません。一定期間が過ぎましたら削除します）。
・前日夜10時以降～当日にブログから連絡をしたい場合は、コメント本文にもメールアドレスをお書きください。　（対応しかねる場合もありますので、ご了承ください）
・資料のダウンロード案内を差し上げる場合があります。初めて参加される方、案内メールが送られていない方はお知らせください。

＜今後の予定＞
第三十五回　7/18（水）18:35～21:00 ＠法政大学市ヶ谷校舎　BT７０５教室
徳之島篇（口説と歌あしび、広田勝重ほか）

☆「お宝紹介コーナー」募集中：音源の他、短い報告、発表等も歓迎します。